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ねぇ、異世界の記憶ってある?

紅い光と、王の力に魅せられたこの街で
ある日、高純度のガラスが響きあうような、リーンと澄んだ音がした。
それは全ての人に届き、その日から、小さく小さく世界はほころび、ほつれていった。
その音に耳を澄ませてから、
彼女は、こちらを見ているようでいて、どこか遠くを見るような目で告げた。
――ねぇ、異世界の記憶ってある?

舞台は2030年 東京。
突如、東京近郊一帯で高周波の共鳴音が観測され、同時に街は紅い霧に包まれる。
そして、その音を聞いたものは、動物、人問わず、意識を失ってしまう。首都機能のマヒに伴い、政府は一時的に同機能を大阪に移転、この現象を正体不明のウィルスと予測し、さらなるエピデミックを懸念して、東京を封鎖する。
しかし、この『大共鳴』より6日後、意識を失っていた人々は何事もなかったかのように目を覚ます。
その後、封鎖都市・東京は徐々に街としての機能を取り戻していくが、その日を境に様々な「異常事件」が起こり始め、人々は次第に、さらなる非日常へと浸食されていくこととなる。
そんな中、血に秘められた力を解き放ち『英血の器』へと目覚めゆく若者たち――。
彼らはお互いの力に引かれ、否応なしに出会い、心を通わせ、命を削り合う、過酷な運命の連環へと飲み込まれていく。